わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 せなくんが正しいのに――
 その正しさが逆に腹立たしくて。
 激しく責めるように捲し立て、怒りの全てをせなくんにぶつけた。


 それでもせなくんは、怒ることなく切なげに瞳を揺らしただけだった。



「満足なんかしてねぇし」

 不意に田所が口を開いた。
 ゆるゆると振り返れば、両腕を地に突き立て半身を起こした田所の、今にも泣き出しそうな顔がそこにあった。

 殴られて腫れあがっているからそう見えるのかもしれない。
 もしかしたら、痛みが酷くて泣きそうなのかも。


 そんな事を考えていたら、田所が意を決したように続けた。

「ほのかが傍に居たら、触れたくなる。
 そういう自分の気持ちを抑え込もうとすると、今度は気が狂いそうになる。
 ぶっちゃけ……もうしんどい」

 田所は言い終わると、自嘲気味に薄く微笑んだ。