咄嗟に二人のすぐ横に膝を落として、その間に割って入った。
「ダメっ、せなくん」
言って、せなくんを真っ直ぐ見詰めた。
せなくんはプツッと、スイッチか何かが切れたように脱力し、両手をダラリと重力に任せて下した。
ほんの少しだけ、せなくんの表情が柔らかくなったように見えた。
「なんで?」
せなくんが哀しげな瞳で問うから、何故だか私の方が切なくなる。
「なんで?
秋山さん、辛いだろ? 苦しいだろ?
こいつが未練タラタラで、いつまでも秋山さんを自由にしてやらないから」
「辛くなんかないし、苦しくもない。
わたしたちは……私たちは今のこの関係に満足してるんだから。
せなくんは余計な口出さないで。
ほっといてよ!」



