わたしとあなたのありのまま ‥2‥



「無理無理! こっちまで怪我する。
 あんなのいつものことだから、ほっとけばいいって」

 その場に全くもって不似合いな、呑気でお気楽な言葉が返って来た。


「そんな……」

 綾子が途方に暮れたように弱々しい声を出す。

 私も。
 心の中で同じ言葉を呟いた。



「菓子と飲み物代込みで、男子、千八百円、女子は千五百円ね。
 あいつらからは後日徴収するわ」

 手にした携帯を見ながら、照哉くんはいつもの調子で言う。


 本当に、こんな光景はいつものことで、彼らは見慣れているのかもしれない。
 私や綾子の『非日常』は、彼らにとってはきっと『日常』なのだ。