ゆっくりと立ち上がり、田所はせなくんと向かい合った。
田所の目線の方がせなくんのそれより少しだけ高くなる。
「酔いを……醒ましてた」
ゆっくりと答える田所の横顔は、酷く冷ややかで。
目だけで見下ろす様は、まるでせなくんを挑発しているように見える。
一気に私たちの周囲が不穏な空気に包まれて、恐くて不安でこの場から逃げ出したくなった。
「へぇー。女とイチャつくと酒って抜けんの?
初めて知った」
言ってせなくんはその整った顔に嘲笑を浮かべた。
「今度試してみれば?
相手ならいくらでもいんだろ?」
田所も薄く笑って返す。



