わたしとあなたのありのまま ‥2‥



「何その顔?
 キスのおねだり?」

 その言葉でまた心臓が爆発しそうになる。

 ドクッ、ドクッ、ドクッ、と。
 全身に響き渡る鼓動がやかましくて困る。
 田所に聞かれてしまうんじゃないかと心配になる。


 けれど、フッと闇が戻って、いつもの視力を取り戻した私の目に映ったのは、子どものように無邪気で悪戯っぽい笑顔。


 ああ、冗談か。
 わかりきっているはずなのに、期待してしまった自分が恥ずかしい。


 でも、もしかしたら――
 百万分の一の確率、いやそれ以下の本当に微かな、奇跡レベルの可能性。

 それを捨てきれない私は、

「『おねだり』だったら、してくれるの?
 キス……」

 と、自爆覚悟で自ら地雷を踏んだ。