その気配を感じ取ったのか、田所は、両膝の間に埋もれていた頭をゆるゆると重そうに持ち上げた。
そうしてこちらを向く。
薄く開かれた目は、今にも閉じてしまいそうで。
その瞳には、私が映っているのやらいないのやら……
それすら良くわからない。
「ふっ……ふふ」
思わず不気味な笑い声を漏らしてしまった。
「何だ、ほのかか……
……って、何笑ってんだよ?」
笑われたことが気に入らないらしく、不満げに言う。
「だって、その顔……プッ」
口元を片手で塞ぎ、また笑いが込み上げてくるのを必死に抑え込んだ。
そんな私を、田所はムッとして横目で睨む。
けれどすぐに、フッと柔らかい笑顔を見せた。



