『そんな風に器用になりたいとも思わない』 最後のそれは、せらちゃんが自分自身に向けた言葉のような気がした。 けれど、私の心にも深く浸透してきて。 それが光を灯す。 まるで暗闇の中の道標のように。 わたしは―― 不器用な自分を、不器用な田所を、 何度も何度も恨めしく思った。 器用になりたいって、 何度も何度も願った。 せらちゃんは強いなぁと思う。 私も、そんなせらちゃんに少しでも近づけたら……