わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 私の自宅前まで来ると立ち止まるも、田所は私の手を握ったまま離そうとはしなかった。


「寄ってく?」

 田所が何を考えているのか、いまいち良くわからなかったけれど言ってみた。
 母は仕事で夜遅くにしか返って来ないし。

 いつもだったら、私のバイトがない日は田所が「家(ウチ)来る?」と聞くのだけれど、今日はそれもなかった。

 このままお別れはちょっと寂しい気がした。


「飯、食いに行く?」

 不意に掛けられた言葉に驚いて、思わず顔を上げてマジマジと田所の顔を見た。

「んなびっくりすることねぇだろ?
 フツーだろ?
 俺ら付き合ってんだし」

 田所は照れ臭そうに笑う。

 けれど、なんとなく違和感があった。
 得体の知れない不安が、心の奥深くにモゾモゾと蠢き出す。