「うん、私のは本当にどうでも良いことなんだけど」
そこまで言って少し言葉を詰まらせると、「お前の話なんか、いっつもだろ?」といつもの意地悪を言って笑った。
「なんでよ?
じゃ言わない、もういいよ」
わざと膨れて見せれば、「何それ? 気になんだろ?」と田所もわざとふて腐れて言う。
「あのさ、クラスの子が田所のこと、ヤバいぐらいカッコいいって」
「ふうん」
案の定どうでも良さそうな返事。
「それだけ?
嬉しくないの?」
突っかかるつもりなんか毛頭なかった。
ただ、純粋に不思議に思ったから聞いただけ。
けれども、田所の顔にフッと影が差した。
「別に」
田所は、格好良いと言われるのが嫌なのかな。
私は……私だったら……
「私だったら、田所の友達が私のこと可愛いって言ってくれたら嬉しいけど」
そう言うと、何故か田所は更に気分を害したように眉根をほんの少し寄せた。
どうしてよ?



