わたしとあなたのありのまま ‥2‥



「あのさ、」
「ごめん」

 ほぼ同時に二人して発した言葉は、ぶつかり合って消えた。

「ん? 何?」

「ほのかこそ」

「いや、私はどうでもいいことだから」

 というか、沈黙が苦痛になっただけだから。

「じゃあ俺、どうでもいいことじゃねぇし、先いい?」

 窺うように私を見下ろす田所は、照れくさそうに笑っている。
 久々にこんな柔らかい表情を見た気がする。


「さっきはごめん。
 あいつのそれ、気にしなくていいから。
 俺のせいで……
 全部俺のせいだし。
 ほのかは悪くないから」

 田所は真っ直ぐ前を向いたまま一気に言い切ってから、不安そうな顔で隣の私を見下ろした。