まさか、こんなところで?
今は嫌だ。
私の胸には冬以の跡がある。
見られたくない、田所にだけは。
慌ててその手首を掴んで、「田所、駄目……」と訴えた。
叫んだつもりが、か細い声しか出てこない。
「何? お前。その可愛い反応。
余計に我慢できなくなる。
全部、欲しくなる」
私の抵抗空しく、ボタンは外されてしまった。
田所の甘い行為が私の全身の力を奪う。
抗えない。
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
田所の唇が、私の首筋を伝って胸の膨らみへ。
と、弾かれたように田所が身を起こし、私から離れた。
見開かれた目の中の、漆黒の瞳が悲しげに揺れ、泣きたくなった。



