「ねぇ、それってあたしが誰だか分かってて言ってんの?」

 「なっ!!まさか大神一族!!」 口が耳まで裂けた小さい女の子が立っている。

 「そうだけど。最近ここらへんで人が襲われてるって聞いたけど妖怪のあんたの仕業だったんだ。だったら消さなきゃね!」ニコ

 「ごっごめんなさい!!もうしないので許してください!!」

 必死に謝る女の子の妖怪。妖怪は姿が何年経っても変わらないから女の子でも50歳は超えている。この妖怪もそうだ。

 「人を襲った罪は重いよ!!いでよ犬神。我に力を貸したまえ。」

 扇が白く光る。  
 
 「滅っ」

 叫ぶと同時に扇から白い犬が3匹ほど飛び出し妖怪の周りをぐるぐる回る。白い光で妖怪が包まれた瞬間、

 「ギィヤァァァァァァ」

 と叫び声をあげて消えていった。

 これがもう1つのあたしの危険な仕事。