時計の針は3時を指していた。

「俺そろそろ帰るわ!バイトあるしさ!」

草林が伸びをしながら立ち上がる。

「…じゃー俺も、旅行前に勉強しなきゃ」

奥井も眼鏡を拭きながら立ち上がる。

「じゃ、俺も帰るわ!」

俺も吸っていた煙草を灰皿で潰しながら立ち上がる。

「じゃー解散としますか♪旅行当日は遅刻すんなよ!
後藤にも言っといてな!土田」

大きな手で背中をドンッとド突かれる。

「痛っ!!」

背中に火が付いた様な衝撃だ。まったく大岩は加減を知らない男である。

「大岩も遅刻すんなよ!」と、言い解散した。

一週間後の旅行、すごく楽しみだ。