ワケがありまして、幕末にございます。





「うっしゃあ!
島原行っくぞぉぉお!!」


「「うぇーい!」」


「……」




診察が終わって早々三馬鹿はノリノリにそう言った。




「あっ私もいいですか~?」




と思ったらマジか、貴方もですか。




「愁君も行きましょっ」


「え、え、」




ものっすごい力で引っ張られる。


そんなに行きたいのか島原に。





「ほーら早く早くっ」


「何言ってんだてめぇ行かせるワケねぇだろ」


「そっちこそ何言ってんですか、男として当たり前の欲求を果たしに行くだけじゃないですか」




ぷーっと頬を膨らます沖田さん。


可愛いんだけどやっぱ男なんですね…。




「あ?」


「あーそうですか、そんなに愁君に行って欲しくないんですか。
土方さんも本格的にアッチの人に―」


「馬鹿、行かせねぇのはお前だ」


「……」




急に大人しく黙る沖田さんを土方は真っ直ぐ見ていた。


唇を一文字にして、真っ直ぐ。




「総司…」


「土方さん、そんな…、







私ソッチの趣味無いんですけど」