ワケがありまして、幕末にございます。





ギャハハと下品に笑う男達。


目を開けば4人、そこにはいてその全員が刀を持っていた。



コイツ等…長人?

でも屯所の近くに来るワケがない。




「なんとかい言ってみろや、あー?」


「ぶつかってすみません」


「今更おせぇよ!」




ですよねー。




「おい!
もうやっちまおうぜ!」


「っ!!」




捕まれていた右手首が更に強く捕まれ、引っ張られる。


ジンジンとひねられた様に痛い。




「刀ぁどっかやっとけ」




その言葉と同時に伸びてきた手を空いた左手で払った。




「触るな」




刀は武士の命、というわけじゃないが、この刀はアタシの大事な刀だ。

触るのはアタシの認めた人しか許さない。




「このガキャ…!」


「焦るな、皆で押さえちまえばこっちのもんだ!」



クククと笑い、さっきから無駄にリーダー臭をぷんぷんさせるコイツ。


うーざーいー。

ウザすぎる。

ウザ男か?ウザ男だな?



今日は坂本龍馬といいコイツ等といい、厄日か?

や、別に坂本龍馬は厄じゃないけど。


ハァー。

溜め息をつかずにはいられない。