ワケがありまして、幕末にございます。





暫く歩くと、いきなり目の前に気配がした。


気配というよりジャリ、と足音も聞こえたのだが。



その音源を避けようと右に一歩。



ジャリ、音も右に。



またそれを避けようと左に。



ジャリ、また左に。




嫌がらせ?




ウザい。

何コレウザい。


もう相手が去るまで動かないでおこう。






……


………




そろそろ動いてほしいかな。




え、何なのコイツ。



と不審に思った時。




「…おんし、見えておらんのか」


「……ん?」


「ソーリー、そりゃ悪いことしたぜよ」




のびのびというかお気楽というかまぁそんな感じの声。




「お詫びするきに、座ってくれ」


「…はい?」




なんか絡まれちゃったよ。

よく分かんないのに絡まれちゃったよ。




「よく知らない人とは仲良くするなって教わったんで…」


「あっはっは!
おもしろいこというヤングメンじゃ!」




それって死語じゃね?




ってアタシmanじゃないよwomanだよ。



あーもー色々突っ込みどころが多すぎる。


アタシ早くお使い果たして帰りたいんですけど。




「さぁ〜茶ぁ飲め!」




…もう諦めようかな。