ワケがありまして、幕末にございます。





「…そうか」


「ん…」


「(嫌な予感てモンはどうしてこうも当たっちまうんた)」




きっと土方は、無表情…いや瞳の奥に後悔を募らせているんだろう。


決して土方のせいじゃないのに。



やっぱり土方は優しいんだ。





「じゃあ、てめぇはもう刀は、」


「え、俺まだ刀握るから」




土方の顔は見れないのに思わずバッと顔を上げて言った。




「…あ゙?」




……そして長くなったがここで冒頭に戻るのだ。









―…あ、もう花火の上がる時間か、なんて冷静に思いつつ、土方の顔があるであろう方向から顔を逸らさない。



少しの沈黙の後、不機嫌に声を出したのは土方だった。




「見えなくてどう戦うんだ」


「ん〜…、多分目は徐々に治ってくと思うんだよね。

それに俺には耳がある。
土方も最初俺が見えてないの気付かなかったろ?
目が見えなくても行動出来るぐらい、耳には自信がある」


「……」


「不便じゃないと言ったら嘘になるけど、さっき丞とやり合って分かったんだ。
俺が存在していられる方法が。

誓いを嘘にはしない。
だから…」




一緒に戦わせて。