「…市村」
ビクッ。
本当に気配無いんですけども!
この人監察やった方がいーんじゃないの!?
「向こうで…副長が捜してた。
多分他の奴等の手当て、して欲しいんだと思う」
…そうだ、それがアタシの仕事。
でも今のアタシの状態じゃ…
「できない、だろ?」
「……」
コク、頷く。
「だと思った、から…適当に言っといたから後で話合わせておけ」
…斎藤さんてば気が利く。
「…あの、」
「……?」
「本当に、ありがとう」
「…かまわない」
いつもより沢山話した斎藤さんは、喋り疲れたのかアタシの横に腰を降ろした。
「だからいてぇっつーの!!」
「てめぇが斬られちまうからだろうが、ウッ、このー!!」
「って泣くな左之ぉぉ!」
「お前ら元気だな…( ρ)」
「てめぇは静かにしてろ」
「だって暇なんですもん〜」
「こらこら総司」
「皆茶ぁ飲むかぃ?」
「市村ー!
僕だよー君はどこだーい!!」
…最後のは聞こえなかったとして。
各々自分達なりの休息をとった。
翌朝、隊服を整え近藤さんを先頭に隊列を組み、壬生の屯所へと凱旋した。
町の周りの目は多少痛かったが、これで京の町は助けられたのだ。