ワケがありまして、幕末にございます。











「―――新撰組や」




何故か女装した丞のその一言で、場が一瞬止まった。




「桝屋喜右衛門こと古高俊太郎。
罪は既に明白。

…神妙になさい」




逃げようとする者、刀を抜く者、そして、




「刃向かう者は斬り捨ててよし!
誰一人屋敷より逃がすな!!」




隠してあるモノを守ろうとする者。



沖田さんが強く言葉を発した瞬間、それらは動く。



桝屋もとい古高はまさに最後のソレだった。



彼が隠し戸に手を伸ばした所に、白梅を首に添えた。




「…っ、」


「ねぇ…その中にはナニがあるの?」


「!!」


「黙ってちゃ分からないよ…ホラ、言えって!!」


「グッ!!」


「市村!!
やり過ぎるな!」


「っせぇな、柄で鳩尾《みぞおち》殴っただけた」




気ぃ失って捕まえやすいだろう、と男色疑惑の男に答えた。




「早く、縄」


「あ、あぁ…」





6月1日 早朝



アタシの初仕事はあっけなく終わりを告げた。