ワケがありまして、幕末にございます。







時折あ、動く。

と思う時がある。


それはアタシが未来から来てるから分かるだけで。


きっと此処の人達はもっと敏感だ。


皆ピリピリしはじめて、何かが起こると分かっているのだから。




「―…いつつつ…」


「終わりです。
応急措置みたいなものですから、無理は禁物ですよ」


「悪ぃな〜ありがとよ」


「俺もやって貰ったけどよ、お前ってこういうの上手いよな」


「そうですか?」


「おー分かる分かる。

しかも腕とか手の指とか白くて細ぇからよ。
女にやって貰ってるみてぇなんだよな!」


「分かる、分かるぜ」




分からねぇよ。



つか分かりたくねぇよ。



最近攘夷浪士の動きが活発になってきている。


そのせいか怪我人急増中…。



この2人の怪我も巡察中の時のようだ。