「冗談だ」
目を細め、頬を緩めて笑っている。
今日1日で、もう一生笑わないんじゃないかってぐらい笑っていると思う。
怒っているよりいいけど…
正直気持ち悪い。
何か変なモンでも食ったのだと思いたい。
「脇差しは」
「小刀」
「大体の奴等は大刀だぞ。
いいのか?」
「うん。
あ、あとやっぱ短刀も」
「…てめぇどんだけ買うつもりだ」
「だって俺の金じゃないっぽいし」
へへん、と鼻で笑うと土方怒りボルテージがあがるのが分かった。
怖い怖い、刀を選ぶふりして地味に逃げる。
沢山の刀。
そっか、幕末ん時は長脇差しが主流だったんだ。
なるほど、なるほど…
と、クッ、不思議と引っ掛かる一振りの大刀が視界に入った。
…似てる、あの刀と。