frame #000000



「あ、…りがと…ございます…」

蚊の鳴くような声でそう言うと、先生は、

「どういたしまして」

また、笑った。


「………」


泣きたくなったのは、なぜだろう。


目の奥が熱くなって、鼻の奥がツンと痛くなって。

うーっと、唸ってしまいたいような、そんな衝動にかられて。


苦しくて、苦しくて。


どうにかなってしまいそうだった。