日曜日、ひさしぶりのお天気に二人で横浜に行った。
観覧車に乗ると、景色が素晴らしい。
修もニコニコしている。
もう会社やめてもいいなあ、疲れが溜まりすぎたんだ、一緒になろう。
そう美穂は思った。
観覧車を降りると、みなとみらいのほうへ腕を組んで歩く。
通りに座っているホームレスがいる。
前を通り過ぎようとしたとき、いきなり立ち上がると
修を指さす。目を大きく見開いて。
「Who???Fuck!!Fuck!!NGIYFGG・・sTオ・LL!osamu」
美穂を抱くようにして修は早足で歩く。
「何?頭がおかしいのかなあ、英語?」
「暖かくなったからね」
「知りあいじゃないよね?」
「知らないよ、ホームレスだよ」
美穂はしかし最後にホームレスが、修と言った言葉を聞き逃さなかった。
修は嘘をついている。
いままで嘘などついたことのない修が。

いや・・・そう思っていただけ?