「………人…?」



そこにいたのは紛れもない男の子。


ただ少し負傷しているようだった。



「………あの?」


おそるおそる声をかける。
…ダメだ起きない。



「大丈夫ですか?」


今度は体をぽんぽんと叩く。

…やっぱり起きない。



この人……生きてる…?


そう思ったら恐怖が込み上げてきて、私は必死に体を揺さぶった。


「ねぇ!大丈夫ですか!?生きてる!!?」



するとその人は急に目を開けた。