9月の下旬。

「ねぇねぇ、今日バイト19時からよ〜」


そう少し弾んだ声で、告げてきたのは、俺の…彼女の優梨だ。


「あっそ。で?何?」


と、素っ気なく伝えるのは、そのバイト先には優梨の好きな人がいるから。


俺と優梨は付き合って1年9ヶ月になる。
半年前は優梨は俺だけが好きなんだと優越感に浸り、自惚れていた。
そんな矢先の出来事だった。