「美紗、お前さぁ、平然とこの映像を見てるけど、いいのか?」
「・・・・・・え? なにが?」
抑揚のない声色で、機嫌の悪そうな尚輝の言葉に、疑問がまわる。
別に、平然と見ている訳じゃないし――なんて、心の中で突っ込んでみたけど。
いいのか?って聞かれても、なにに対してなのかよく解らなくて、思わず晃の方を見ていた。
晃も軽く首を傾げて、特になんも的な雰囲気、なんだけど。
「アンコールで、お前、あいつになにされたのか、忘れてんのかよ」
尚輝は呆れたようにそう言うなり、私から映像に目線を変えた。
アンコール?
あいつ?
なにされたのかって、なに?
そう思っていた時、晃が「うわ、あれかー」と、大袈裟に反応を示した。
「ちょっと、もっと解るように言ってよ」
「美紗、お前、あれを忘れてるって、相当だぞ」
「だから、なによ、本当に、ふたりしてなんなの!?」
相変わらず私には意味が解らなくて、イライラが募った。
「ね、あっちゃん、この後、男子高生の見苦しい映像が流れることになるけど、続き見る?」
「は? なんだ、それ」
「いやー、当の本人の記憶にないことみたいだから、興味があるならこのまま見るけど」


