彼は、理想の tall man~first season~


だって、やっぱり尚輝と敦君が2人で話していたら、割っては入り込めない雰囲気あるし。

まして私は同じ部屋でも、別エリアにいる訳だし――。


敦君の優しさに気を良くした私は、魚の焼き加減を見て、いい焼き上がりとその匂いにお腹を空かせていた。


そして、少ししてから再び騒がしい晃がやって来た。

手にはお酒とバッグ――恐らくそれに例のVTRが入っているんだろう。


魚も人数分焼き上がり、ダイニングテーブルにご飯やお味噌汁を並べて、いざ夕食。

晃は持って来た映像を直ぐに見るつもりはないみたいで、それに安堵しながら、私はゆっくり夕食を食べた。

そして夕食を摂りながら考えたのだ。

いざ見るとなったら、お風呂に入ってしまえばいいんじゃない?みたいな。

ここは私の家だし、明日は仕事な訳だし。

色々準備だってあるし、片付けだってあるし――みたいな。

朝まで飲んでても、次の日ケロッとしていられる尚輝達とは違って、それなりに休まないと翌日から支障が出る。

尚輝より早めに起きてお弁当だって作らないとだし。

仕事量は間違いなく私以外の3人の方があるんだけど、家の仕事は私の方がある。