彼は、理想の tall man~first season~


それは、単に押し付けという訳ではなくて、適任という意味での選出だった。


友達という意味での守備範囲も広くて、上も下も問わず、男女に知り合いも多かったし。

誰も家庭内の不協和音を疑う人は、いなかったくらいで。

品行方正はちょっと言い過ぎだけど、そういう感じで言えば、文武両道を貫いて、あらゆる意味で学校生活は充実していたと思う。


晃が仲間意識だとか、チームメイトや友達を、そういう人付き合いを大事にしていたのは、家が家だったからなのかな?

家庭内のゴタゴタを考えたら、歪んだ性格になっていても、おかしくなさそうなのに。

ううん、逆に――晃が家の外での人間関係を大切にしていたから、歪んだ性格にならなかったのかも知れない。


物事を表から見た裏か、裏から見ての表か――。

どちらにしても、いい奴には変わりなかった。


「あー、そうだ、すっかり忘れてた! 俺、実家からちょっと面白ぇもん持って来たんだったわ」

「え? なに?」

「んーいや、まぁ、ちょっとした秘蔵VTR」

「秘蔵VTR?」

「そ、美紗が高校の文化祭で」

「え・・・・・・それ、もしかして、高1の時の?」

「大正解!」