「お、美紗――おかえり。今、尚輝に車見せて貰ってたんだ」
「お父さん、ただいまぁ!」
階段を下りた所で、玄関に尚輝とお父さんがいて。
私は久し振りに見た父の姿に、嫌なことも吹き飛び、テンションが上がりきった。
「元気だったか?」
「うん、お父さんも元気そうだね」
欧米式なハグをして、父親の腕を取ってリビングに向かった。
「お父さん、一昨日からオフなんでしょ?」
「来週までな」
「明日は、家にいる?」
「ああ。それより、明日には帰っちゃうんだろ?」
「うん」
「何時頃帰る予定なんだ? 時間があるなら買い物にでも行くか?」
「え、いいの? 行く! あ、尚輝はどうする?」
「美紗、お前、興奮しすぎ――親父は俺がいない方がいいだろう? 2人で仲良く行って来いよ」
「え、尚輝行かないの?」
「行ってもどうせ、」
「荷物持ちがいないと困るんだけど!」
「な、そうなるんだろう? 想像しただけで行く気失せるわ」
なんだかんだ言っても、尚輝も一緒に行くことになって。
私は久々の父親とのデートに胸を弾ませ、0時ちょっと過ぎには床に就いた。
だけど、どうも眠れない。


