その間に尚輝が帰宅。
尚輝は私以上に母親から手厚く歓迎されていて、私は早くお父さんがお風呂から出て来ないかと――今か今かと待っていた。
「私、ちょっと着替えて来ちゃうね」
自分の車とはいえ、新車ということもあり、かなり慎重に運転したこともあり、精神的に疲れた。
「お父さんがお風呂出たら、美紗から入っちゃいなさいよ」
「はーい」
家を出る前まで私が使っていた部屋はふたつ。
母に返事をしてから向かったのは、寝室。
私は再び懐かしさを感じながらルームウェアに着替えた。
お風呂に入ったら、今日は大人しく寝ようかな。
携帯を開いて、ベッドに横たわり明日の天気を調べようかと思っていると――。
私は、ベッドから起き上がり、偶然かかって来たコールに通話ボタンを押した。
「――っ、はい」
電話なんてしないから――それは本当に緊張で。
メール文は悩みながらも敬語で送って、だけどこの電話はどうしよう。
『今、平気?』
「――あっ、うん、自分の部屋だから」
言葉は聞こえなかったけど、なんとなく敦君が頷いたような間があり。
私は気を張った。


