彼は、理想の tall man~first season~


描いた理想と、うまく行かない現実。

その狭間でお互い行き詰まっていたと思っていいのだろうか。


「俺と小川って、美紗ちゃんからしたら年上で――でも、あいつと俺に対してって、差違がないって、今日思った」

「差違――ですか?」

「うん」


それを聞いて、総てに懺悔な気分で。

勘違いも甚だしく、完全に拍子抜けた。

敦君が、何を誤解だって言い続けているのか、いい加減にして欲しいとか、正直そこまで思い始めていたけど。

全くの逆事だった――。


「いや、責めてる訳じゃないんだ。だから、美紗ちゃんが謝るとかちょっと違うんだけど。むしろ、俺がダメだから」

「えっ? どうしてですか? ごめんなさい、私、本当に勘違いしてました」


穴があったら入りたい――私はそんな気分だった。


「あのね、まだ俺が、どう接すればいいのか、様子見ていた部分もあって。だから、探り合いみたいな状態かなって」

「探り合い――ですか? でも確かに、そうかも」

「もう少しお互いくだけた仲になれてから、スタートさせればよかったかなって思わないこともなかったんだけど――もたもたしているうちに誰かにってことを考えると、」