来週やっと手に入るらしい新車にワクワクしながら日取りを決めて。
席を立った時、松本さんはビールを注文。
座敷に戻ると、怪しいぞ!と、浮気か?と――松本さんは藤本さんからやんや言われていた。
敦君は笑いながら少し私のグラスを自分の方に移動させていたので、それは詰めてと合図させているように思い。
敦君の方に寄る感じで私は座った。
松本さんもそれに気付き、私の隣にごめんねといった雰囲気で腰を下ろした。
「藤本、お前もう出来上がってんのか?」
「なんだよ、飲めば酔うだろ、普通に」
「お前――酔うと、たち悪ぃからなぁ」
「松本、俺は酔っても勃つぞ」
「――は?」
次の瞬間、一瞬シーンとなり。
私は会話の意味が理解出来ず、そして今の雰囲気にも訳が解らず、首を傾げた。
だけどその直後、長山さんが藤本さんの頭を軽く叩き。
飲み過ぎだ――と。
空気を読め――と。
何故か藤本さんを窘めていた。
「なんだよ、下ネタ的オヤジギャグだろ!!」
痛ぇな、と――藤本さんは叩かれた所を擦っていた。
「――え、下ネタ?」
今の会話に、下ネタ的な要素なんてあったの?


