彼は、理想の tall man~first season~

―中條 side―


「な、どこで知り合ったん?」

「なにが?」

「彼女、美紗ちゃんとだよ」


彼女が離席した途端、大方の予想はしていたが――長山と藤本からの質問にあった。


ああ、やっぱり――と、そんな感覚に見舞われる。


「随分綺麗な子だよな」

「俺、最初見た時、マジでどっかの芸能人かと思ったぜ」

「ああいうスレンダー美人な感じ、なかなかいないよな」

「いや~中條、お前やっぱ、昔から女に言い寄られるだけの事はあるな」

「中條と並んで歩いてても、バランス取れてたしなぁ?」

「ビビったよな」


好き勝手言ってる長山と藤本。

だけど、まあ悪い気はしない。


「別に、彼女とはそういうんじゃないよ」

「はぁ? なに、どういうことだよ?」


彼女とは、真面目に付き合い始めた――それ以外、何物でもない。


「まだ付き合い始めたばっかりだから、勘弁してくれよ」

「へぇ~そうなのか?」

「なにそれ? って事は、体の相性チェックは未確か?」


いい加減、その手の話題は、落ち着いてても、いい年だと思うが――。

藤本はその手の話が昔から好きな奴だったことを今更思い出して、軽く頭痛もんだった。