彼は、理想の tall man~first season~


飲んだ翌日というのは、喉が異常にカラカラで。

炭酸水を、異常に飲みたくなった。


「二日酔いは、大丈夫?」

「――え? あ、はい。大丈夫です」


頭痛はないし、胃のムカつきとかもない。

昨日のアルコールの量を思い出しつつ、自分の体調を確認してホッとした。


それにしても――私が起きる前に目を覚ましていた感じだったけど。

敦君はちゃんと眠れたのかな?

寝起きも悪くなさそうな雰囲気で、私は少しの瞠目を覚えた。


「あの、ちゃんと寝られましたか?」

「うん。なんか久々に寝たなって感じ」

「そうですか・・・・・・。あの、狭くなかったですか?」

「大丈夫だったけど――それよりさ、」

「――はい?」

「昨日から、戻ってない?」

「何が、ですか?」

「話し方」

「あっ――」


そう言えばそうだったと思い出す辺り、本当に不慣れだと、朝から自己嫌悪。


「間違いなく罰ゲームコースだと思うけど。まぁ、でも難しいかね、ちょっと」

「――え?」


だけど、敦君からの意外だった言葉に、隣にいる敦君を見やってしまった。