それは多分――もう寝る合図なんだと私は悟り、急に緊張感が高まった。
だけど、ずっと座っているのも変だと思って、携帯からの光を頼りに敦君に近付き。
そして、自分の部屋のドアを開けた。
「あの――ベッド狭いかも、」
見えた自分のベッドに、一緒に寝るには窮屈なんじゃと思ったけれど。
「大丈夫だよ」
と、頭上からは敦君の声。
私のベッドはシングルベッド。
背が高くて肩幅のある敦君が、1人で寝るのもなかなか狭いんじゃと思う面積。
いざ一緒にって思って増す緊張感の中、敦君が動き。
私のベッドの掛け布団の端を持って、それを捲った。
大人の余裕ってヤツなのか?
あっさりとそんな行動に出られると、ちょっと拍子抜けで。
敦君に促され、私は、ベッドに入った。
だけど、もっと拍子抜けだったのは――。
おやすみ――なんて、掛け布団を敦君が掛け、私だけをベッドに寝かせたからで。
緊張していたけれど、一緒に寝てくれるんじゃないのかと思っていた私は、その状況についていけず、「え?」なんて。
ベッドに横たわって、間抜けにもそんな声を上げていた。


