でも――尚輝には、今日敦君が泊まることになったって、連絡していない。
マスター達と飲んでるのに、そんなややこしい連絡はしたくないし。
ただそうなると、尚輝がいつ帰って来るか分からないから、この部屋で寝てもらうのは無理ってことになる。
来客用のお布団は仕舞いっぱなしで、暫く干していないし。
う~ん、どうしよう?
まさかソファーなんて訳にもいかないし、と――私は頭を悩ませた。
――え、私の?
いやいや、まさか、そんな。
でも、そうなっても、おかしくはないんだよね。
いや、でも、シングルベッドに2人は狭いし。
あの、良かったらうちで――なんて言ってしまったけれど、考えなしだったことに気付いた。
男と女で、付き合い始めた仲だから、然るべき時が来たら――そういうことになる、という事は、考えたりもした。
だから、別に――とも思うけれど。
でも、そういう意味でシャワーって言った訳じゃない。
ただ、もしも万が一、そういうことになったら。
――なったら?
私、どうすればいいんだろう。
心の準備なんて、全く出来てないし。
なんだか、今更この状況に、不安になった。


