彼は、理想の tall man~first season~


嫌な予感がしたんだけど、気のせいだったのかな?

その後、屋外では、なんの変化も見られず。

同期的感覚で話すことに、私はある意味必死だった――。


「和君の作るカクテルの試飲を朝までしたり」

「あぁ、あのバーテンの、彼」

「サークルとかゼミの飲み会の後は、決まって嬰で飲み直してからマスターのおごりで、」

「もしかして、カラオケ?」

「――うん。明け方まで、飲んで騒いで」

「なんだか楽しそうだね」

「楽しかったけど、常に睡眠不足との闘いでもあったから、なかなか大変、だったかな」


コーヒーを啜りながら、なんとなくお互いに笑っていた――。

その時、ベランダから雨音が聞こえて来た。


「――え? 雨?」


いきなり激しくなった雨音に、ベランダのある窓際に立つと、ピカピカッと外は光り。

遠くで見えた稲妻の光に、私は慌てて窓とカーテンを引いた。

「いきなり、これまたゲリラ豪雨な感じだね」

頭上からの声に、ハッとして見上げると。

ちょっと斜め後ろに立っていた敦君は、カーテンの隙間から外の様子を伺い見ていた。