ハプニングでも起きて、一緒に過ごせたらいいけど。 って、まあ、そんなにうまいこと世の中回ってはくれない。 よねぇ――って、考えていた私だったけれど。 世の中うまく回ってくれる時もあるものだと、小一時間後、私はちょっと感動することになるんだけど。 今の私と敦君は、それを知る由もなく、ただひたすらに、タクシーを待っていた。