彼は、理想の tall man~first season~


早速、デリバリーのピザが届いたらしい。

だけど、自分で頼んだのに、敦君との話に夢中な尚輝と晃は、席を立とうとしない。

ロックを解除して、仕方なし小棚から緊急時用のお金をエプロンに忍ばせ、待機。

それから少し経って、再びチャイムが鳴った。


玄関へ向かいドアを開けると、目線が同じ位のバイト君。

私を見て、あからさまにデケェ女みたいな反応をされた。


まぁ・・・・・・ね。

うん、まぁ・・・・・・慣れてるからいいんだけど。

あんまり気分のいいものではない。


そんな私の気持ちなんて、微塵も解らないであろうバイトは、こちらがオーダーしたものをオドオド気味に言っていた。

Lピザ1枚とサイドメニューが数点に、オマケのコーラ3本。


あの2人、どんだけジャンク好きなのよ。

呆れつつもそれらを受け取りお金を支払おうとした――時。


「いくら?」

そう聞こえて来た声は、私を通り越してバイト君に向かっていた。


「あっちゃん、サンキュー! 悪ぃね」

更にその後ろから、晃が登場。


敦君支払いなの?

気になりつつ――玄関に居ては邪魔かと思って、数歩下がって廊下に移動。