その後、マンションに着くまでの間、背の高いあるあるで、会話は盛り(?)あがった。


「お互い苦労するね」

「本当そうですね。私、中学生くらいの時から――小柄な女の子が凄く羨ましかった」

「小柄?」

「はい。尚輝が当時付き合った子が、尚輝と身長差、頭ひとつ分違くて、なんか悔しかった記憶が今でも――」

「尚輝と頭ひとつじゃ、あんま美紗ちゃんと、背変わらないんじゃない?」

「いえ――尚輝が中学生の頃って、今ほど背が高かった訳じゃなくて。そこそこ高かったですけど、あれは高一でグンと伸びたんで」

「へぇ、そうだったんだ」

「はい、だから、当時の彼女は本当に小柄な子だったんです。なんていうか、守ってあげたくなるんだろうな――みたいな」


それについては、頷くだけだった中條氏。

中條氏の歴代の彼女も、小柄でかわいい感じの女の子だったのかな?

それを考えてしまって、少し気落ち。


ただ、酔っているからなのか?眠気が飛んだからなのか?

私はいつも以上に饒舌になっていた。


「女の子って、ピンヒールとか厚底とか、それを履けば少しでも背を高く見せられるアイテムってあるじゃないですか」