年上の人は、同年代の異性と違って、やっぱりいいなと思ってしまった。

なんというか、頼れる男って感じがいい!!


「それじゃ、本当に穴場の名店とか探しちゃいますよ?」

「俺の楽しみも増えてきた。正直、大人数のパーティーなんかは苦手だから」

「そうなんですか? 全然そうは見えないですけど」

「いや、なんかさ、建物の中だと、普段以上に物凄く視線を感じるから」

「あー、私も、それ思うことあります」

「人を見てコソコソなんか話したりして、目が合った途端にパッて逸らしたり――この世の者とは思えない、みたいな顔されたりさ」


私も中條氏に出会った日、思わず凝視してしまったな――と、反省しながら思い出していた。


やっぱり自分がされて嫌なことは、相手も嫌だということだ。

でも、この世の者とは思えないって顔は、流石にされたことないけれど。

ここまで背が高いと、私以上に中條氏は大変なんだと思った。


「好きでこんなにデカくなった訳じゃないんだけどね」

「本当にそうですよね!! 私もそう思います」


中條氏に比べたら、私なんて本当に低い部類の人間なんだろうけど――同調せずにはいられなかった。