彼は、理想の tall man~first season~


「男ばっかりって、四六時中男祭りですか」

「うん、年中汗臭い感じ」


想像するだけで確かにむさっ苦しそうで汗臭そうだと思いながら、アハハ――なんて。

そんな会話をしながら、私は自分で何をどう選んで買えばいいのか分からないから、見繕って欲しいと中條氏から頼まれ。

一緒にホームセンターで調理器具などを見てまわっていた。


「料理男子って最近流行りみたいですけど。料理を始めてハマったとなったら、便利で活用出来る物がいいかもしれませんけど――やっぱり一般的な物よりは値が張りますね」


買い揃えるとなると、なんだかんだで金額は積み上がってしまう。


「俺は、多分料理下手だと思うし、料理男子だっけ? それにはならない自信はある」

「そうですか? それじゃ、やっぱり手頃な方がいいのかな」

私は目でも楽しみたいから、色なんかもそれなりに拘って揃えていたりだけど。

特に拘りがないのであれば、やっぱり手軽に使える調理器で、いいかな。


「一緒に住む義弟さんは、料理とかされるんですか?」

「んーアイツは男兄弟だから、やっぱり家事とは無縁かも知れないな」

「――そうですか」