世界のすべてが敵に回ったとしても

 目をつむり、あの日のことを思い返していた。








 「行くよ、麗!!」







 まだ若くて無邪気だった。







 でも、立派な、武士で。






 僕はその時足をけがしていた。






 思うとおりに動けない、だから待った。







 神がこちらに来るのを。







 向けてくる刃。







 冷静に考える。






 彼はどこを狙ってくる?







 思わぬところだった。







 剣の位置で分かった。