■エンペラー×白兎



「少し顔色が悪いですね、皇帝」


「おお因幡、今日は早いな」


「お陰様で。なんだかお疲れのようだけれど、何かあったのですか?」


「実は“彼女”との関係が明るみに出てからというもの、毎日のように天スポ記者達に追い掛け廻されて馴れ初めやらデートの詳細やら色々訊かれてな」


「嗚呼、その節は大変でしたね。でも――」


「でも?」


「私も聞きたいわ、二人の馴れ初め」


(笑顔の圧力ヤメテェェェェエ)


「まぁ……そのうち」


「約束ですよ」


「……ああ」


「それはそうと皇帝。今回の辛労がたたったのかしら、今貴方の寿命を見てみたら……」


「見てみたら、どうしたと言うのだ」


「先月の半分になっていましたよ、寿命」


(ははははは半分!?半分てどれくらい?ねぇどれくらい?)


「それじゃあ私はこれで。どうかお幸せに」


「あ、ああ、ありがとう」






(半分とかヤバァァァアアアい!)