渡されたそれは、
“灯油と醤油の合わせ技”
の文字がでかでかとプリントされたTシャツ。
とりあえずロゴのつまらなさは全て作者の責任。
思う存分灰かぶりを罵倒するが良い。
「来る途中の道端に落ちていたんだけど……」
落とし主が誰であるかは、最早言うまでもあるまい。
それにしても、
いくら落とし主が明らかであるとはいえ、道端に落ちている物、しかも衣服を堂々と拾って持ち歩くとは……
我が娘ながらちょっと…。
「これは確実に“彼”の私物ですね」
毎回服装検査に引っ掛かる、ヤンキー風シスコン一年生の事を思い出して、風紀委員会副委員長殿は呆れ気味。
「わかりました。一応、ボクから生徒指導部に届けておきます」
「そうしてくれると助かるわ。だけど貴方も大変ね、激務で有名な生徒会と風紀委員会の掛け持ちだなんて」
「確かに仕事は辛いですし、トップに立つ方は性格に少々難がありますから付き合いも色々面倒です。けれどそれでも――」
「“それでも学園の平和と生徒達の笑顔のためならば、ボクは喜んでこの身を捧げましょう”
なんて吐き気がしそうなクサいセリフだけは勘弁してよね」
アルフレド閉口。

