そんな中
ゆっくりと、言葉を選んで
「駒になれ、という事はつまり、貴方はこの学園のトップに立ちたい――と」
問えば
「いいや。ボクには上に立てるだけの才能や素質や、人望はありませんよ」
少年はわざとらしく肩を竦めてみせる。
「……その言い方だとまるで」
みるみる険しくなるのは、舞白の表情。
「“上に立つための計略ならある”と言っているように聞こえるわ」
アルフレドのアイスグリーンが細まる。
“イエス”と受け取るのには十分過ぎる程だった。
「無謀ね」
舞白はせせら笑う。
いつの間にか彼女の髪は元の色に戻っていた。
まったく。
高慢なんだか慎ましいんだかわからない。
だが少女は知っていた。
アルフレド・バルツァーが、なんの可能性もなくそんな事を企てる筈がないと。

