何故私には災難ばかり続くのかと、考えても考えても正解は見つからない。
同じ疑問がぐるぐる巡ったまま繰り返す毎日に
私はどうしたらサヨナラできるの。
私に、それを問える友はいない。
だから大人に助けを求めてみても、返ってくるのはいつも一緒。
“そういうものなんだ”
“どうしようもない”
“諦めなさい”
そういうものってどういうものだよ。
ホントに為す術がないと思ってるの?
諦めるって一体何を。
人生?人性?人世?それとも――
「千歳」
不意に呼ばれて振り返って見れば、いつも通りの仏頂面な姉。
「なぁに、万里」
幼い頃から被り続けた笑顔の仮面は完全に私の顔に貼りついて。
大嫌いな双子の姉の前でさえ、ヒビ一つ入らない。
我ながら、気味が悪い、と思う。