■お憑かれ様×しまじろう
「おい！」
「え」
「てめぇ俺様とキャラが被ってんだよ」
「いや、いきなりなんスか。しかも被せてきたのそっちだから」
「百歩譲って髪と白衣は俺がパクったとしよう。だが甘党は、甘党は……この俺の専売特許だっ」
「……ジローせんせーって甘党なんスか？」
「そうとも。見ろ、この右ポケット一杯の菓子を！……あ、言っとくがてめぇには分けてやらんからな」
(被ってる、残念ながら甘党は他とも被ってるよ！)
「別にいりませんよ。俺プリンあるし」
じゃじゃーんっ！
「何っ！」
「……」
「じー」
「……欲しいの？」
「べっ別に美味そうだなぁなんて思ってねぇんだからナ」
「ハイハイリョーカイリョーカイ」
「じー」
「……」
「じー」
「……あげましょうか？」
パアァァアアアァァァッ
「いいのか!?」
(分かりやすい人だな……)
「どーぞどーぞ」
「そんじゃあ遠慮なく、いっただっきまーす」
「そういや言い忘れてたけど」
「モグモグ――ん？」
「それ夕城せんせーのプリンっスよ。ジローせんせーご愁傷様」
「なん……だと……」
「俺知ーらない、俺まだ一口も食べてなーい」
スタスタスタスタ……
「ちょっ、てめっ、まさか……ハメやがったなあああ保険医この野郎ぉおおおっっ!!」
＊
例のプリンの真相、かもしれない。
