しかし…夕方戻った時、踏切に沢山の花束や飲み物が…
 
直ぐに事故か何かあったんだろうと判った…
 
アパートに戻ると隣の人が声を掛けて来て『昨夜大変だったのよ…』と…
 
電車の通る音や踏切の音に慣れてしまった私は、全く気が付く事も無かったが…
どうやら前日の夜に中学生が飛び込んでしまい、暫く電車は止まっていたらしい…
 
それを聴いて…私は暫くは踏切を凝視するのを止めようと思っていた
 
それから慌ただしく日々が過ぎ、中学生の事を忘れていった…
 
ある小雨が降る夜…
車で戻って来た時に踏切の入口に座り込む人影が見える…
 
雨降ってるのに何で傘もささずに あんな所に独りで座ってるんだろう?
 
と思いながら車を駐車場に停めた。