「かして。」
一平さんは私の手を取り、丁寧に軟膏をつけてくれた。
「ありがとうございますっ。」
「もう少し、自分の身のことを案じたらどうだ。」
「あ、はい。」
「お前は自分のことに、無頓着すぎると言っているんだ。」
一平さんが、私の手の手当てをしてくれているその顔は、いつになく真剣だった。
将来一平さんがお医者さんになったら、こんな感じなのだろうか。
そんなことを考えていた私の顔は、無意識のうちに緩んでしまっていた。
「おい、聞いているのか。」
「あ、すいませ…」
「!」
「!」
はっとして顔をあげると、そこには一平さんの顔。
予想以上の近さに、お互い目が合ったまま固まってしまった。
「い、一平さん…」
――――“ゴロゴロゴロ”
?!

